近年「eスポーツ」という言葉を耳にする機会が増えてきたという方も多いのではないでしょうか。でも、名前は聞いてもその言葉の意味は分からない、という人もいるかもしれませんね。
今回の記事ではeスポーツとは何か、賞金の高いeスポーツの大会など詳しく紹介します。
「eスポーツ」とは
eスポーツとは、コンピューターゲーム、ビデオゲームでプレイヤー同士の対戦を行うこと、及びその競技を指す言葉です。eスポーツの「e」は「electronic(エレクトロニック)」、「電子」や「電子的な」といった意味を指します。
元々は韓国の文化体育観光部長官がKeSPA(Korea e-Sports Association)を設立する際に造った造語なんです。ただ、KeSPAの設立は2000年のこと。そこまで最近誕生した言葉というわけでもないのですね。
ゲームなのにスポーツ?
スポーツというとやはり体を動かす物というイメージがありますよね。野球だったりサッカーだったり、肉体を用いて競い合う競技こそをスポーツと認識する人は多いと思います。
「sports」の語源はラテン語の「deportare」に遡るとされており、これは「憂いを持ち去る」「荷を担わない」といった意味を持つ言葉なんです。これが古フランス語の「desporter」、「気晴らしをする、楽しむ」といった言葉に変遷したそう。語源を辿っていくと、eスポーツに用いるのも間違いではないように思えますね。チェスなどの競技を「マインドスポーツ」と呼ぶのも、eスポーツという名付けに影響を与えているかもしれません。
日本におけるeスポーツは?
日本には一般社団法人日本eスポーツ連合、略称「JeSU」が存在します。JeSUは2018年2月1日より活動を開始した団体ですが、これはそれ以前からあった日本eスポーツ協会、日本eスポーツ連盟、e-sports促進機構の3団体を一つに統合して出来た団体です。将来のeスポーツの五輪種目採用に向けた働きかけをするにあたって、複数の業界団体があることは都合が悪かったのですね。
JeSUはeスポーツの普及を活動目的としており、プロライセンスの発行や大会の認定、更にeスポーツ選手の育成や支援も行っています。
賞金の高いタイトルは?
eスポーツの魅力の一つが、高い賞金額!大会での賞金の高いゲームタイトルはどれでしょうか。一つずつ紹介していきますよ。
Dota2
最初に紹介するのはDpta2です。2つのチームが5対5に分かれて戦うマルチプレイヤーオンラインバトルアリーナ(MOBA)で、敵のタワーを破壊しつつ敵の本陣を相手よりも先に破壊することを目指すゲームですよ。
MOBAの元祖とも言われている人気ゲームで、世界でも類を見ないほどの賞金規模でも知られています。2021年に行われた大会では、なんと4000万ドル、当時のレートで約53億円にもなる金額のものがありました。大会の賞金は、ゲームユーザーの課金金額の25%から捻出されているそうですよ。
出典:Acer Japan
Fortnite
続いて紹介するのはFortnite(フォートナイト)です。このタイトルは、日本でも名前を聞くことが多いと思います。1つのマップに100人が同時に降り、最後の一人、1チームを目指すバトルロイヤルゲームです。同系統のゲームは色々あるのですが、フォートナイトの特徴的な要素として「建築」があり、これをうまく活かすことが勝利の鍵ですよ。
2020年に同時接続者数2億5700万人を記録し、これがギネスに認定されたフォートナイト。大会の賞金規模も凄まじく、16歳の少年が世界大会で優勝し、300万ドル、当時のレートで約3億2600万円を手にしてしまった、というニュースも話題になりました。
League of Legends
続いて紹介するのはLeague of Legendsです。いわゆる「LoL」ですね。MOBAの中でも少し敷居が低めで初心者でも楽しみやすいため、プレイヤー人口がかなり多め。日本でも親しまれているゲームであり、日本限定のプロリーグや学生向けのリーグもあるなど日本のeスポーツを牽引するタイトルの一つとなっています。
2018年に開催された世界大会では賞金645万ドル、当時のレートで約6億9500万円にもなりました。こんな多額の賞金につながるゲームが、無料で気軽に始められるというのも凄い話ですね。
Shadowverse
高額賞金のeスポーツとなるとアクション系のゲームが多くなるのですが、そんな中でデジタルカードゲーム(DCG)で億円規模の大会を開催した実績があるのがShadowverse。サイゲームスが展開するDCGで、ド派手な演出でギャラリーも盛り上がるタイトルです。
「Shadowverse World Grand Prix 2021」では賞金総額2億8000万円、優勝賞金1億5000万円となりました。Shadowverseは一度サービスを終了し、2025年より続編「Worlds Beyond」が再始動。今後の展開が注目されています。
ストリートファイター
eスポーツと聞くと、格闘ゲームを連想する人も多いのではないでしょうか。格闘ゲームの代表的存在、「ストリートファイター」の大会の賞金も、近年はかなり高額になっていますよ。
2023年6月に発売されたシリーズ最新作「ストリートファイター6」の大会が同年のうちに「CAPCOM Pro Tour」として開催されており、賞金総額200万ドル、優勝金額100万ドル、当時のレートで約1億2000万円の高額賞金となり話題になりました。見応え抜群のバトルは、まさしくスポーツという感じですよ!
モンスターストライク
日本のソーシャルゲームの中でも古豪である、ひっぱりアクションゲーム「モンスターストライク」もeスポーツとして高額賞金の大会を開催しています。「MONSTER STRIKE GRANDPRIX」では2019年大会で賞金総額1億円、優勝賞金4000万円。2021年大会では賞金総額8000万円、優勝賞金5000万円となっていましたよ。CMなどでもよく目にする馴染み深いアプリゲーを、極めればそういった賞金を得られるというのは夢がある話ですよね。
最後に
今回はeスポーツとは何なのか、及び賞金額の高いeスポーツタイトルについて紹介しました。eスポーツがオリンピックの種目に正式採用される可能性ってどれくらいあるんでしょうね。歴史が変わる時は刻一刻と近づいているのかもしれません。