「ラッキーセブン」「魔の8回」野球のイニングにまつわる言葉はいくつある?

野球の試合を見ていると「ラッキーセブンの攻撃」などイニングにまつわる野球用語のようなアナウンスがあります。このラッキーセブンとはいったい何なのでしょうか。また、8回にもそのような言葉を聞いたりすることがありますよね。

そこで今回は野球のイニングにまつわる言葉がいくつあるのか、調査、まとめていきます。

野球はなぜ9イニング制なのか

各イニングについてまとめる前に、なぜ野球が9イニング制なのか、その由来をまとめておきます。

現在行われている野球のルールについて、アメリカ人実業家のアレクサンダー・カートライトさんが19世紀半ばに原型を作ったと言われています。19世紀半ばにスポーツを嗜むことができるのは上流階級の方達で、集まったら食事をする、と言うのは当然の流れだったため、その食事の時間をある程度定めるため9イニング制にしたとされています。

ちなみにこの9イニングは当時一般的だった十二進法からきていると言う説や、キリスト教の完全な数字が3であると言う考えからきていると言う説があります。

各イニングにまつわる言葉・野球用語まとめ

イニングにおける期待感、不安感が異名を呼びますが、やはり試合が動きやすい終盤7回、8回についているようです。

ラッキーセブン

野球だけでなくさまざまな場面で縁起がいい数字とされているのが7です。野球においては「ラッキーセブン」として広く知られています。

言葉の由来としては1885年9月30日のシカゴ・ホワイトストッキングス(現シカゴ・カブス)の優勝がかかった試合での出来事があります。7回に打ち上げた平凡なフライが強風に吹かれてホームランとなり、このホームランによってホワイトストッキングスは優勝を決めました。一説にはこれが「ラッキーセブン」の語源でもあるようです。

ちなみに、7回の特徴としては、「打順が3巡目に入る」、「先発の球数が100球を超えていることが多い」ことが挙げられ、攻撃で「何かが起こる」要因は確かに少なくないようです。

魔の8回

2023年シーズン序盤の読売ジャイアンツを象徴する言葉として「魔の8回」があります。先発投手が6回、7回までは試合を作りますが、中継ぎ投手が登板した8回にフォアボールをきっかけに逆転される試合が非常に目立ちます。特に5月5日からの中日ドラゴンズとの3連戦はいずれも8回に逆転を許し、そのまま3連敗を喫しました。

投手の分業制が当たり前の現代野球において8回を投げる投手は「セットアッパー」と呼ばれるほど重要視されています。巨人の浮上にはセットアッパーの固定が欠かせません。

ミラクルエイト

8回に逆転される巨人とは対照的に8回に逆転するチームがあります。それが中日ドラゴンズです。2022年の中日のイニング別得点、打率を見ると8回が圧倒的に高く、ファンの中でも「8回には何かが起きる」と期待する声が多く寄せられていました。この傾向は2023年シーズンも継続。特に前述の巨人との3連戦は全て8回で逆転したことによる勝利でした。

イニングが持つ意味まとめ

ちなみに、野球において試合終了の9回だけでなく、5回、7回も大きな意味を持ちます。

5回

5回というのは先発投手にとっては勝利投手 条件ともなる非常に大切なイニングです。さらに雨天などの理由で試合続行が難しくなった場合も5回まで終了していれば試合として成立します。

高校野球など、得点差コールドが設定されている場合は「5回10点差」と定められています。

7回

7回も「7回7点差」とコールドゲームの基準が設定されています。

最後に

今回は野球において「ラッキーセブン」など、通称が定められているイニングについてまとめてきました。やはり試合が動くイニングでないと通称、異名はつかないものですよね。そんななかで現在呼ばれ、認知されてている「ラッキーセブン」「魔の8回」「ミラクルエイト」はかなり多くのドラマを生んできているようですね。