平成・令和の常勝軍団大阪桐蔭高校を率いる西谷監督とは?担当科目は社会科?!

2023年3月に行われた第95回記念選抜高校野球大会(春のセンバツ)で春連覇をかけて戦った大阪桐蔭高校。残念ながら準決勝で兵庫・報徳学園高校に敗れてしまいましたが、今年も大阪桐蔭は強いな、と印象付けるには十分な戦いを見せてくれました。

そんな大阪桐蔭高校を率いているのが西谷浩一監督です。平成から令和にかけて常勝軍団と呼ばれるまでにチームを強くしてきた西谷監督とはどのような方なのでしょうか。徹底調査していきます!

西谷浩一監督のプロフィールまとめ

最初に西谷浩一監督のプロフィールをまとめます。

氏名:西谷浩一(にしたにこういち)

生年月日:1969年9月12日

出身地:兵庫県宝塚市

選手時代の守備位置:捕手

出身高校:報徳学園高校

出身大学:関西大学経済学部

甲子園での戦歴

出場12回・31勝7敗・勝率.816・優勝4回(2012年、2017年、2018年、2022年)

出場10回・36勝6敗・勝率.857・優勝4回(2008年、2012年、2014年、2018年)

通算

出場22回・67勝13敗・勝率.838・優勝8回

担当科目は社会?!

西谷浩一監督は「監督として」雇われているわけではなく、「社会科の教諭として」大阪桐蔭高校に雇われています。そのため、日中は教壇に立って社会の授業をしています。

そんな西谷先生の授業は非常に面白くて、わかりやすくて人気だそうです。たしかに、インタビューの受け答えを聞いていても、わかりやすく、きちんと話しておられるので、授業もそのように話しているのでしょう。

教え子・藤浪晋太郎選手とのエピソード

藤浪晋太郎選手(アスレチックス)が年明けに大阪桐蔭高校で自主トレする際に『ベビースターラーメン』を西谷監督へ差し入れとして持ち込むのが恒例となっています。2016年は600袋差し入れたそうですが、600袋は2月中には無くなるほどのペースで消費したそうです。そのやりとりをうけ、2019年2月にはメーカーのおやつカンパニーから藤浪選手に感謝状と御礼品が送られています。

一目惚れした選手に40、50回会いに行くことも

今やプロや競合大学、社会人チームへの近道ともなっている大阪桐蔭高校ですが、そのスカウトは西谷監督自身が行なっているんだそうです。

ただ、社会科の教師でもある西谷監督がスカウト活動に当てられる時間は、基本的に週1日、土曜日の午前中で、午後からは練習があるため、午後2時までにはグランドに戻るという超多忙ぶりです。

ちなみに、現在読売ジャイアンツで活躍する広島出身の中田翔選手を獲得したときは40、50回も広島に通ったそうです。通常監督がスカウトに足を運ぶのは最後の一回が大半だそうなので、西谷監督のマメさには脱帽しますよね。

西谷浩一監督の指導法はとにかく本人の意向を尊重!

今やネットでは「大阪桐蔭高校の校歌が甲子園のテーマソング」とまで言われるほどの強豪となった大阪桐蔭高校ですが、その指導方法には特徴があるのでしょうか。

西谷監督の指導法で特筆すべきは、一人一人に対する時間のかけ方が挙げられます。日本の野球では、すべての選手が一律に同じ練習を課すことが一般的ですが、西谷監督は高校野球がゴールではなく、その後の野球人生を考えているからこそ、どの練習も選手一人ひとりの目的が異なることを認め、取り組ませているそうです。

また面白い指導方法として、個性を伸ばす時期と、チームとしてまとまって勝ちに行く時期とをはっきり分けています。大会前には当然チームプレーを第一に考えて練習しなければいけないが、大会が終わり、オフの時期になると選手一人一人が己のことだけを考え、自分の目標達成のために、何が足らないかを見つめて取り組む時期があるそうです。こうすることで、選手は自分なりのビジョンを持って練習に取り組むようになり、ただ漫然とこなすだけの練習とは段違いの効果をもたらしているんだそうです。

最後に

今回は大阪桐蔭高校野球部の監督で大阪桐蔭高校社会科教諭でもある西谷浩一氏についてまとめてきました。

監督、スカウト、社会科教諭と、寝る時間もないほどの超多忙生活を送っている西谷監督のもと、選手たちがどうなっていきたいか主体的に考えていることでチームが強くなっているのだと感じます。

全日本クラスのメンバーが揃っている大阪桐蔭の選手たちがうまくまとまって「チーム」として機能しているのは西谷監督の指導方針にありました。指導の回数など「指導者の効率」を考えると一斉指導の方が圧倒的にいいのでしょうが、あえて時間のかかる対話を選び、選手一人一人が望む方向へ伸ばしていける度量の大きさも西谷監督の魅力ではないでしょうか。

センバツの悔しさをバネにさらにスケールアップして甲子園へ戻ってくる大阪桐蔭高校に注目です!